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バルト『ローマ書』の序文を読み直す(4) [読書メモ]

カール・バルト『ローマ書講解』の序文から、気になる言葉のメモ

引用はすべて、小川圭治、岩波哲男訳『ローマ書講解』上(平凡社ライブラリー)、平凡社、2001。

(4)第五版、第六版の序文から
この書物について
 「わたしがこの書物を書いた当時、わたしは流れに逆らって泳ぎ、閉ざされた扉に向かって槌を振り下ろし、だれにも、あるいは少数の人にしか気に入られないことを語ろうとしたのである。」
「第五版への序」、pp.54-55。

第一版の序の末尾について
 「わたしが第一版への序で、本書は<時が来るのを待つことになるかも知れない>と言った時、当時はそれはわたしの高慢だと解釈された。」
「第五版への序」、p.55。

名言?
 「旗をマストに掲げることはたやすいが、立派に下ろすことは難しい。・・・もっと難しいのは、どうしても旗を下ろすことができない場合に、立派にそれを掲げ続けることである。そしてこれがわたしの場合である。」
「第五版への序」、p.57を一部改めた。

この書物について
 「本書は近代プロテスタント主義が陥っている内的、外的の危急の壁を貫く突破口が打ち抜かれたことの徴である。」
「第五版への序」、p.58。

ユーモア?
 「まさに神は用いたもう。そしてこのような主の犬(ドミニ・カニス)〔ドミニコ修道会にかけた言葉〕でありたいと願ったし、またこの修道会にわたしの読者をすべて入会させたい。」
「第五版への序」、p.59。

格言
 「戒められることによって、我々は学ぶ。」(Moniti discamus!)
「第五版への序」、p.60を一部改変。

「本書が書かれてからわたしは七歳年を取り、その間にわれわれのすべてのノートも訂正されているという事実から生じる保留を今日の読者は見失わないでほしい。」
「第六版への序」、p.62。

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