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金素雲、澤正彦、沢知恵(1) [書籍紹介・リスト]

 朝日新聞で2010年8月18日~20日に「百年の明日 日本とコリア 家族・第四部」として、金素雲と沢正彦と沢知恵のことが記事になっていたので、それにちなんだまとめ。

1.金素雲(キム・ソウン)(1908.1.5 - 1981.11.2)の主な著訳書

(1)金素雲が翻訳して民話や童謡を日本に紹介したもの
 『朝鮮童謡選』岩波文庫、1933年初版、1972年改版(赤70-1)。
 『朝鮮民謡選』岩波文庫、1993年初版、1972年改版(赤71-1)。
 『朝鮮詩集』岩波文庫、1954年初版、2002年夏の「岩波文庫一括重版」で復刊(赤72-1)。
 他に、子供向けとして、『ネギをうえた人――朝鮮民話選』岩波少年文庫、1953年初版(71)、1987年改版(2025)、2001年新版(089)。これは、33編の民話集。

 『朝鮮詩集』は、最初『乳色の雲:朝鮮詩集』(河出書房、1940年)。その後、興風館、1943年。創元社、1953年。そして、岩波文庫版、1954年。

 なお、『朝鮮詩集』の日本語と原詩との兼ね合いを明かにすべく、収録されている詩の原詩を発掘し、また各詩人たちの略歴を調査して、日本語新訳とハングルの対訳で出版されたものに、金時鐘(キム・シジョン)訳『再訳 朝鮮詩集』(岩波書店、2007年)がある。この本の序文にあたる「『朝鮮詩集』を再訳するにあたって」の中に、次のような言葉がある。
「訳を始めてみて『朝鮮詩集』は、金素雲の訳詞というよりも当時の日本の抒情詩にリズムを合わせた、金素雲自身の、詩の歌であることの確信をもった。」(p.ⅸ)


(2)自叙伝
 上垣外憲一、崔博光訳、『天の涯に生くるとも』(講談社学術文庫903)、1989年。
 初版は新潮社、1983年。日本語で書かれた「狭間に生きる」と韓国語で書かれた「逆旅記」。巻末に金素雲の年譜あり。

(3)エッセイ集のうち、晩年に刊行されたもの
 『近く遥かな国から』、新潮社、1979年。
 『こころの壁――金素雲エッセイ選』、サイマル出版会、1981年。
 『霧が晴れる日――金素雲エッセイ選2』、サイマル出版会、1981年。
タグ:朝日新聞

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