SSブログ

The New Jerusalem Bibleの選び方 [書籍紹介・リスト]

以前、ある程度学問的な注が付いていて、かつ、なんとか手頃なサイズの聖書としてThe New Oxford Annotated Bibleの選び方を記した。

 →The New Oxford Annotated Bibleの選び方


英語圏でもっとも学問的な注が付いた聖書は、The New Jerusalem Bibleだろう。

これは、フランスで独自に翻訳されたものの英語版。一応原典から訳していることになっているようだが、フランス語の翻訳の姿勢にのっとっている。

最初に出たフランス語版1956年に対する英語版が1966年にNewのつかない"Jerusalem Bible"として出た。

フランス語版は1973年に改訂された。それに伴い英語版も改訂され、1985年に"The New Jerusalem Bible"として出た。

カトリックの学者による翻訳だが、学問的な注が付いているということで、カトリックかプロテスタントかなんてことは関係ない。


しかし、ネットで調べるといろんな種類があってどれを買ったらいいか分からないー。

しかも、日本のアマゾンでは「なか見!検索」で<注付きではないもの>が表示される
アメリカのアマゾンでのこの書のページならLookInside!でちゃんと確認できる)

非常に詳しい注が付いていることが売りなのだが、ほとんど注なしのものもある。田川建三も『書物としての新約聖書』で「英語訳には註をほとんど省略した簡略版も出ているから、気をつけた方がいい。」と言っている(p.535ページ)。

その田川建三は「註など省略せずにのっているのはStandard Editionである」と書いている(同ページ)が、現在Standard Editionと記されているものは、注が省略されたものであるので、ややこしい。


結論としては、ハードカバーのISBN13:978-0-385-14264-9を買う。注付きはこれのみ。

他に、
 Standard Edition(ISBN13:978-0-385-49320-8)や
 そのレザータイプ(ISBN13:978-0-385-49658-2)や
 Reader's Edition, Paperback(ISBN13:978-038524833-4)や
 Pocket Edition(ISBN13:978-0-385-46986-9)や
その他にも新約だけのものやStudy Editionというのもあるようだが、
どれも注は省略されたものである。



Kindle版はいまのところない。


P.S. 日本のアマゾンのカスタマレビューに、ちゃんとISBN13:978-0-385-14264-9を買えと書いている人がいました。amazon.comならLookInsideできることも指摘されています。



タグ:聖書翻訳

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。