SSブログ

キリシタン教理書 [読書メモ]

海老沢有道他『キリシタン教理書』教文館海老沢有道、井手勝美、岸野久編著、『キリシタン教理書』(キリシタン文学双書、キリシタン研究第30輯)、教文館、1993年、516頁、本体9000円。


■ 集録されているもの

ドチリナ・キリシタン(1600年刊・ローマ字本)(海老沢有道、岸野久校註)
ドチリイナ・キリシタン(1592年刊・ローマ字本)(海老沢有道、岸野久校註)
吉利支丹心得書(海老沢有道校註)
日本ノカテキズモ(海老沢有道校註)
イルマン心得ノ事(海老沢有道校註)
妙貞問答(井手勝美、海老沢有道校註)
仏法之次第略抜書 他(海老沢有道校註)


■ メモ

ドチリナ・キリシタンの1600年(慶長版)のローマ字本が先にあるのは、この全文翻字がこれまでなされていなかったので、それを主とし、対比のために1592年(天正版)ローマ字本の翻字を収めたとのこと(海老沢有道による解説、p.499)。

解説として、フーベルト・チースリク、「キリシタン宗教文学の霊性」p.461~492
これは「キリシタン文化研究会会報」第十八年第四号に収録の論文に加筆したものとのこと。尾原悟の「あとがき」によれば、海老沢有道の『キリシタン南蛮文学入門』の中の「教理(ドチリナ)文学」をそのまま転載すればこれ以上のふさわしい論文はないが、十年余も前からチースリクから解説をいただくことになっていたとのこと。

海老沢有道による、収録書それぞれの「解題」p.493~514。

尾原悟による「あとがき」(p.515~516)では、キリシタン作品を網羅的に集め、詳細な校註を加えたものを編纂したいという思いが綴られた海老沢有道の『キリシタン南蛮文学入門』の短い「はしがき」全文が引用されている。

海老沢有道は、1910.11.20~1992.1.3。『日本キリスト教歴史大事典』の編集委員長を務めた。


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。