SSブログ

ワーシップソング2 [音楽]

ポールバスデン(越川弘英、坂下道朗訳)、『現代の礼拝スタイル――その多様性と選択を考える』、キリスト新聞社、2008年。

この第7章が「プレイズ・アンド・ワーシップ・スタイルの礼拝」。

1.大きな特徴としてあげられているのは次の三点:
・アップビートな音楽によって活気づけられた、形式ばらない祝祭的な雰囲気をもっている。
・霊的かつ感情的に、神の直接的な臨在の体験が深く意識される。
・会衆は自由に音楽に身を委ね、両手を挙げることで聖霊の働きを表現する。

2.賛美の方法として:
・歌詞の数節を何度も繰り返しながら、五、六曲を続けて歌うこともある。
・歌詞をプロジェクターで壁面に映し出して、礼拝参加者はうつむくことなう顔を上げたままでいられる。
・概して、音楽担当者が会衆賛美をリードするが、数人の歌い手で構成された賛美チームが賛美をリードするために活用されることも普及しつつある。
・その歌詞は客観的というより主観的であり、教理的というより信仰的であり、理知的であるというよりは情緒的であるという傾向を持っている。
・ギターやドラムによるバックバンドもこれらの礼拝では標準的なものとなりつつあり、録音テープ(今で言えばCD-R、DVDやパソコン)による伴奏が用いられることもある。

3.このスタイルの背景として:
・この音楽は、1960年代後半から70年代の初頭にかけて、アメリカのティーンエイジャーとヤング・アダルトの間に生じた霊的リバイバルである「ジーザス・ムーブメント」から生まれた。
・この礼拝のスタイルは必ずしも常にカリスマ運動的であるわけではなく、多くの場合、現代の若者たちの言葉によって神をたたえるために、より新しい音楽的スタイルが利用されているにすぎない。
・多くの教会成長研究者によれば、急速に会衆の人数を増やすためにはプレイズ・アンド・ワーシップ・スタイルこそ最も適切な礼拝であると考えられている。

4.欠点として次の三点が挙げられている:
・「体験」が重視されているために、神学的に貧弱であり、「感情的な応答」が強調されているために、エンターテイメントを提供しているにすぎない。
・その音楽が「コンテンポラリー」であるゆえに、用いられる曲目はランキングの上位40曲ほどに依存しており、その多くが急速に時代遅れとならざるを得ない。
・これまでの礼拝の歴史の中で培われてきた礼拝の順序や構造が、まったく消え失せてしまっている。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。