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無力な神 [信仰]

1.神は、絶大な力を持って大津波を押しとどめるお方ではない。神は、吸い取るように放射性物質を取り除き、奇跡の手を延ばされて原子力発電所を冷温停止させるお方ではない。神は、世にあって無力な神である。

2.わたしたちが思い描くような神は、世にいない。困窮の時に都合よく助けてくれる神は、「機械仕掛けの神」である。その意味で、わたしたちは「神なし」で生きることを余儀なくされている。

3.ボンヘッファーの言葉:
「神はこの世においては無力で弱い。そしてまさにそのようにして、ただそのようにしてのみ、彼はわれわれのもとにおり、またわれわれを助ける。」

「聖書は、人間を神の無力と苦難に向かわせる。苦しむ神だけが助けを与えることができる。」
E.ベートゲ編(村上伸訳)『ボンヘッファー獄中書簡集 「抵抗と信従」増補新版』、新教出版社、1988年、pp.417-418。

4.神は、この世と力で対峙するのではない。まったく世に対して無力になられ、苦しまれ、死なれた。そのようにして、わたしたちと全く同じ人となってくださった。このようにして、神は我々と共にいてくださる。世にあってまったく無力で死なれた神こそ、「インマヌエル」の神である。

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