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「難しいことをやさしく」――井上ひさし逝去 [説教]

井上ひさし カトリック 1934.11.17-2010.4.9 75歳 肺癌

井上ひさしの言葉で、説教にも通じるとしてかねがね何度か聞いたことがあるものに、
「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことをおもしろく」
というのがあった。
っと思ったら、今回の逝去に際して、井上ひさしが座右の銘としていたとして
「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを愉快に、愉快なことをまじめに」
という言葉が紹介されていた。
あらためて、説教に当てはめて、つらつらと考えてみた。

1.難しいことをやさしく
新来会者にも分かるように。牧師や神学生でなければ分からないような釈義での言葉がそのまま説教に出ないように。そもそも福音は、福音の筋道で考えればシンプルであるはず。そのシンプルな福音を語る。また、難しいことをほんとにやさしく語るためには、難しいというその内容をきちんと理解していなければならない。

2.やさしいことを深く
表面的にならず、ありきたりの新鮮みのない内容にならないように。世に生きるわたしたちに御言葉の鋭く迫る様を語らなければならない。深みにこぎ出す。与えられた聖書箇所の意味が見えたと思っても、その程度のメッセージではないだろう、もっと深い意味がないかと考える。

3.深いことを愉快に、愉快なことをまじめに
福音の希望、喜びを語る。そのために、罪の赦し、無条件に神の子とされていること、御国の到来、体のよみがえり、永遠の命を語る。つまり、「説教が聖書に即しているならば、それが退屈ということはない」(カール・バルト)。

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