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樋口陽一 朝日新聞夕刊 [その他]

朝日新聞夕刊「人生の贈りもの わたしの半生」コーナー
2016年5月30日~6月10日、憲法学者 樋口陽一

私なりのメモ


井上ひさし『子どもにつたえる日本国憲法』
「ひさし君が2006年に「子どもにつたえる日本国憲法」という本で、こう書いています。国民が主権の憲法は、国民が国の基本的な形を作るために出した、いわば「政府への命令書」。だから国や政府の好き勝手は許されない。「憲法が、国家の暴走を食い止めている」と。」
第1回(2016.5.30)より


最初の話は面白く
「正確な知識で肉付けする作業は、後でいい。教師が生徒に話す「最初の話」は面白くなくてはね。」
第3回(2016.6.1)より


憲法には人間の経験と知が蓄積されている
「憲法の中には、社会のあり方を数百年にわたって試行錯誤してきた、人間の経験と知の蓄積があるんだ。自由や権利といった人間に共通する普遍的な価値を守ることと、各国の多様な文化や伝統を守ること。二つの両立は可能です。」
第8回(2016.6.8)より


憲法押しつけ論に対して
「丸山真男先生は、私の本への返書にこう書いて下さった。「ある一つの文化の発生論と、その普遍性・妥当性を混同する議論が根強いが、キリスト教はほかならぬヨーロッパ世界の外で発生したのです。」つまり文化は、発生地を離れて広がり、定着していくものだと。」
第9回(2016.6.9)より


個と、群れへの連帯
「群れに従えば、いちいち行く先を考えずに済む。しかし群れごと全滅する危険もある。どの個体も、群れに任せずに、自分の思う「正しい方向」を考え続けていれば、全滅を回避できるかも知れない。・・・「連帯を求めて孤立を恐れず」という言葉があったが、私の場合は「あくまで個に徹し、時に連帯も恐れず」なんです。」
第9回(2016.6.9)より


守るためのメンテナンス
「守るためのメンテナンスを怠ってはいけない」
第10回(2016.6.10)より


歴史の凝縮
「人権も、国家も、憲法も、平和も、しょせんは人間が作り出したフィクションです。・・・議論をやめれば、あっけなく消えてしまう。〔しかし〕その幻想は、理想でもある。そして人間の途方もなく長い歴史が凝縮されています。」
第10回(2016.6.10)より


憲法を読み解くために
「憲法には身を守るための様々な「鍵」がありますが、「自分はどう生きたいのか」「何に価値を置くのか」と常に問うていかなければ、なかなか読み解けない。その義務は、自分自身が自分に課すほかない。」
第10回(2016.6.10)より



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