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ガブリエル・マルセルの問題と神秘 [読書メモ]

アルフォンス・デーケン、『心を癒す言葉の花束』(集英社新書0648C)、集英社、2012年、p.24-27より。

フランスの哲学者で、「20世紀のソクラテス」と言われたらしい、アルフォンス・デーケンの恩師、ガブリエル・マルセルの「問題」と「神秘」について。

わたしなりの言葉でのメモ。


マルセルは、人間が直面する現実を「問題」と「神秘」の二つの次元で考えた。

「問題」は、客観的に見て、知識や技術で解決することができるもの。

「神秘」は、コントロールすることも把握することもできない深い領域。愛、自由、人間、自然、出会い、存在、誕生、生、死、悪などが挙げられる。


今の教育は、ほとんどが問題解決のための技術的な教育に偏り、「神秘」の次元に属するものを「問題」の次元で解決しようとする傾向がある。


人為を超えた「神秘」に対峙するときは、自分の限界を認め、素直な驚き、謙遜、畏敬、開かれた心を持って向き合うことが大切。


苦しみも神秘の次元に属するものであり、簡単な解答はない。しかし、どうしようもない苦しみにさらされたときも、事態をあるがままに受け入れて眺めれば、苦しみに埋没することなく、新たな段階へと踏み出してゆくことが可能となっていく。




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