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説教題と礼拝のテーマ [礼拝]

1.説教題は礼拝全体のテーマ
 講解説教でも主題説教でも、説教のテーマに従って、その他の聖書箇所や讃美歌が選ばれる。
 すると、説教題はもはや説教のタイトルである以上に、礼拝全体のテーマとなる。

2.礼拝にはテーマがある
 教会暦や行事暦がまずあって、それに従って聖書箇所や讃美歌が選ばれることもある。その場合には、その日の教会暦や行事暦が、その礼拝のテーマである。

 いずれにしても、讃美歌と読まれる聖書箇所、そして説教が一つのテーマで統一される。礼拝には毎回、テーマがあるのである。

3.主日聖書日課のテーマ
 教団の聖書日課では、毎主日の礼拝のテーマが示されている。例えば、聖霊降臨日には「聖霊の賜物」というテーマが付けられている。聖霊降臨節第二主日(三位一体主日)には、4年サイクルの各年で異なり、「神の富」、「神の子とする霊」、「教会の使信」、「真理の霊」となっている。

 教団の現在の聖書日課は、イギリスのジョイント・リタージカル・グループの1990年の『四年サイクル主日聖書日課』(通称:JLG2)を参考にして作成されている。1967年のJLG1には「テーマ」があったが、JLG2では「テーマ」がなくなったという。しかし、日本基督教団の主日聖書日課では、「テーマ」が「主日毎の三つの聖書箇所を繋ぐもの」として残された。
 「テーマ」は、「説教のメッセージを規定するものではなく、三か所の聖書箇所を繋ぐもの」であって、「説教者が一つのテキストに基づいて説教をする時にも他の章句が朗読されることによってその章句自身が語っている」。

日本基督教団出版局聖書日課編集委員会編『新しい教会暦と聖書日課――4年サイクル主日聖書日課を用いるために』、日本基督教団出版局、1999年、148ページ。

4.説教題?
 さてそうすると、礼拝のために提示するのは説教題がふさわしいのだろうか。むしろ、礼拝全体のテーマを提示する方が、会衆全体がその礼拝を理解して心を合わせてささげるのに有効ではないだろうか。まして、礼拝の中で説教の時になったら“○○先生から□□と題してお説教をいただきます”と聞かされていては、いつまでも説教が“牧師先生のお話”としか理解されないだろう。

 あるいは、教会の前の掲示板に次主日の説教題を掲示する習慣はどうだろうか。むしろ、教会の外掲示板に掲示すべきは、教会の前を通る地域の人たちが礼拝に足を運んでくださるような言葉ではないだろうか。
 すなわち、「十字架の贖いの恵み」という信徒にしか分からない説教題を外掲示板に掲示するのではなく、より伝道的に「あなたにも差し出されている恵み」とか、「どの人の人生も肯定されている」とか、説教題や礼拝テーマとは別に伝道的テーマを設定する、あるいはこれを礼拝テーマとするのがよいのではないだろうか。


タグ:教会暦
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