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父、子、聖霊の呼び方 [信仰]

 文章や神学的な講演であれば、「父」、「子」、「聖霊」と言ってよいだろうが、説教や、特に祈りの中では、呼び捨てにしているようで、しっくりこない。

 そこで、「御」を付けて、「御父」、「御子」、「御霊」としてみるが、これをどう読むか。

1.邦訳聖書の表現
 新共同訳では、「おんちち」、「みこ」である。聖霊や霊に「御」を付けた表現は見あたらない。
 新改訳は、「みちち」、「みこ」、「みたま」で統一されている。
 フランシスコ会訳(1984年改訂版)は、「おん父」、「おん子」で、聖霊や霊に「おん」を付けた表現はざっと見た限りでは見あたらない。

2.統一する?
 べつに無理に統一しなくてもよいが、あえて表現を揃えるとしたら、「おん子」、「おんたま」と言うよりは、「みちち」、「みこ」、「みたま」の方がはるかにしっくりする。

3.祈りの呼びかけ
 しかし、実際に祈りとして父なる神に呼びかけるとき、「み父!」とか「み父よ!」という呼びかけはなんだかしっくりこない。「おん父!」の方がまだいい感じがするが。
 そうすると、やっぱり「御」は付けずに、「父よ!」と呼びかけるか、「父なる神よ!」、「父なる神さま!」と呼びかけるのがよい。あるいは「天のおとうさま!」か。

4.御子
 日本基督教団信仰告白も「みこ」と振り仮名を付けている。とにかく「みこ」と言い慣れているので、「みこ」と言うしかない。
 そういうわけで、やっぱり「おん」か「み」のいずれかに統一することは無理なことであった。

5.では、聖霊は?
 「おんたま」とか「みせいれい」も聞いたことがないが「ごせいれい」は聞いたことがある。
 ちなみに、「さま」をつけて「聖霊さま」という言い方はペンテコステ系、カリスマ系を中心に割と(?)よくあるだろう。ただ、「ご聖霊さま」という言い方も聞いたことがあるが、これはちょっと言い過ぎの感じがする。
 そんなわけで、どうも聖霊には「御」は付けにくい。付けるとすればやはり「みたま」しかないが、まあ何も付けないで「聖霊」と言うのが無難なところか。

 祈りの中の呼びかけとしてはどうか。
 『讃美歌』500番は「みたまよ、みたまよ」と歌っている。しかし、どうやら「御霊」というのは「国家神道的表現」ということで『讃美歌21』には「みたま」という表現はない。だいたい、『讃美歌』500番自体がない。「御霊」という表現の是非はともかく、聖霊への呼びかけとして「みたまよ」という言い方は個人的に馴染みがない。

 呼びかけの言葉として、「父よ!」はあるのに、「聖霊よ!」は口に出してみても何となくしっくりしない。「みたまよ!」「おんたまよ!」「み聖霊よ!」「おん聖霊よ!」いずれも違和感を感じる。

 結局、「聖霊なる神よ!」とか「聖霊なる神さま!」と呼ぶしかない。それとも、「聖霊さま」と言う習慣がこれまでなくても、これからは「聖霊さま!」という言い方を解禁するか。

タグ:祈り
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