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ニーバーの祈り [祈り]

朝日新聞2010年4月7日の天声人語によると、宇宙飛行士山崎直子は、夫婦や家庭の危機を「ニーバーの祈り」によって支えられたとのこと。

1.この祈りが引用されている山崎直子の自著とは、『何とかなるさ!』サンマーク出版、2010年。
高校生の時、担任でもあった英語の先生が教えてくれたとのこと。

2.天声人語に紹介されていた「ニーバーの祈り」は途中まで。『何とかなるさ!』には全文が引用されている。全文は次の通り。

神よ、
変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、
それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、
変えることのできるものと、変えることのできないものとを、
識別する知恵を与えたまえ。
ラインホールド・ニーバー(大木英夫訳)

3.この祈りは、アメリカでは"The Serenity Prayer"として知られている。
ちなみに、ラインホールド・ニーバーの弟も著名な神学者でヘルムート・リチャード・ニーバー。ヘルムート・リチャード・ニーバーの息子も神学者でリチャード・ラインホールド・ニーバー。ややこしや~。

4.この祈りは、ニーバーに師事した神学者大木英夫が1967年に『中央公論』に発表した論文の中で紹介され、この論文は後に、大木英夫『終末論的考察』(中央公論社、1970年)に収録されて、広く知られるようになった。この本の中で、この詩と由来が紹介されている。

大木英夫が理事長を務める聖学院大学のサイトの中の「ニーバーの祈り」

5.この祈りが広まってゆく過程や背景、作者問題、文言の問題については、チャールズ・C.ブラウン(高橋義文訳)『ニーバーとその時代――ラインホールド・ニーバーの預言者的役割とその遺産』(聖学院大学出版会、2004年)の付録に訳者が寄せた論文に詳しく記されている。

この論文に大いに寄りつつまとめられたページ

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